====== Bb9からの移行 ====== Bb9コースに作成したコンテンツを広大moodleに移行するには、まずBb9のコースを一つのファイルにまとめて出力(エクスポート)します。出力したファイルは手元のパソコンに保存されます。そのあと、保存したファイルをmoodleに読み込ませる(インポート)という手順が必要です。 Bb9でコースをエクスポートする際にいくつかの形式を選択できますが、moodleで読み込めるのは「共通カートリッジパッケージ」だけです。これは異なるシステム間でコンテンツをやり取りするための標準規格であり、Bb9、moodleそれぞれの機能をすべてカバーしているわけではありません。Bb9のコンテンツでエクスポートできないものもありますし、moodleでインポートできないものもあります。 このページでは、「共通カートリッジパッケージ」による移行のための情報を提供します。 ===== 移行可能なコンテンツ ===== Bb9のコンテンツには、「共通カートリッジパッケージ」を使って移行できるものと移行できないものがあります。 また移行できたとしても、moodle側で設定が必要です。それらの情報を以下の表にまとめました。 ^Bb9コンテンツ^移行の可否^メモ^ |項目| ◯ |moodleでは「ページ」になります| |ファイル| ◯ |moodleではページに埋め込まれた「ファイル」になるので、「アピアランス」で提示方法の変更が必要です| |URL| ◯ |moodleではページに埋め込まれた状態で表示されるので、「アピアランス」で提示方法の変更が必要です| |「教材」に置かれたフォルダ| ◯ |moodleでは「セクション」になります| |「フォルダ」の中に置かれた「フォルダ」(サブフォルダ)| ◯ |moodleでは「ラベル」になるので、フォルダのように機能させたい場合は「サブセクション」として作り直す必要があります| |「空白」ページ| × |moodleでは「ページ」を使って再作成する必要があります((Stream動画を埋め込んだ空白ページについては、別ツールで移行できます。詳しくは[[https://support.vle.hiroshima-u.ac.jp/files/public/hirodai-moodle-migration-20220316.pdf|移行マニュアル]]をご覧ください))| |旧「動画配信(アップロード)」| × | | |Stream動画(URLリンク)| × |移行するための専用ツールがあります。詳しくは[[https://support.vle.hiroshima-u.ac.jp/files/public/hirodai-moodle-migration-20220316.pdf|移行マニュアル]]をご覧ください| |Stream動画(ページ埋め込み)| × |移行するための専用ツールがあります。詳しくは[[https://support.vle.hiroshima-u.ac.jp/files/public/hirodai-moodle-migration-20220316.pdf|移行マニュアル]]をご覧ください| |学習モジュール| × |moodleには対応する機能がありません| |テスト| △ |問題形式によって移行できるものとできないものがあり、移行できたとしても配点やテストの動作に関する設定の調整が必要です| |アンケート| × |移行はできませんが、moodleには「フィードバック」というアンケートツールがあります| |課題| × |課題の名前を持つ「ページ」が作成されるだけなので、再作成する必要があります| |自己評価/相互評価用の課題| × |moodleでは「ワークショップ」を使って再作成する必要があります| |掲示板| ◯ |設定を確認する必要があります| |日誌| × |moodleには対応する機能がありません| |ブログ| × |広大moodleには対応する機能がありません| |Wiki| × |移行はできませんが、moodleにも「Wiki」があります| |ファイル領域にあるファイル| ◯ | | |公開基準の設定| △ |利用可否のみ継承されます| ===== テストの移行について ===== テストは問題形式や設定内容によって、移行できるものとできないものがあります。また移行できたとしても、移行後の内容を確認して再調整する必要があります。 問題形式とテストオプションそれぞれについて、移行の可否をまとめました。 ==== 問題形式 ==== * 問題形式に関わらず、問題ごとの配点は移行されない * フィードバックは移行されない * 移行されたように見えても、意図した問題形式になっていない場合もある ^Bbの問題形式^移行の可否^移行結果^メモ^ |選択問題(択一)| ◯ |「デフォルト評点」が1点の多肢選択問題(単一解答のみ)|選択肢の表示に関する設定(番号、ランダム表示)は継承されないので再設定の必要あります| |選択問題(複数選択可)| ◯ |「デフォルト評点」が1点の多肢選択問題(複数解答を許可する)|選択肢の表示に関する設定(番号、ランダム表示)点は継承されないので再設定の必要あります| |短文問題| ◯ |「デフォルト評点」が1点の記述問題| | |作文問題| ◯ |「デフォルト評点」が1点の作文問題| | |穴埋め問題| × | |別ツールで移行できます((別途テストをエクスポートし、moodleの問題バンクにインポートすることで、穴埋め問題も移行できます。詳しくは[[https://support.vle.hiroshima-u.ac.jp/files/public/hirodai-moodle-migration-20220316.pdf|移行マニュアル]]をご覧ください)) | |正誤問題| ◯ |「デフォルト評点」が1点の○/x問題| | |二択問題| △ |「デフォルト評点」が1点の○/x問題|意図した問題になっていない場合もあるので作成し直した方がいいです| |文章完成問題| × | |移行はできませんが、moodleの「ミッシングワード選択」で同様のことができます| |並び替え問題| × | |moodleには対応するものがありません| |組み合わせ問題| × | |移行はできませんが、moodleの「組み合わせ問題」で同様のことができます| |数値問題| × | |以降はできませんが、moodleの「数値問題」で同様のことができます| |数式計算問題| × | |移行はできませんが、moodleの「計算問題」で同様のことができます| |質問文作成問題| × | |moodleには対応するものがありません| |ファイル提出問題| × | |移行はできませんが、moodleの「作文問題」でファイル提出させることができます| |画像の座標指定問題| × | |移行はできませんが、moodleの「ドラッグ&ドロップマーカー」 で同様のことができます| |評価/リッカート問題| △ |「デフォルト評点」が1点の多肢選択問題(単一解答のみ)|意図した問題になっていない場合もあるので作成し直した方がいいです| |記述問題(モバイル対応)| ◯ |「デフォルト評点」が1点の作文問題| | ==== テストオプション ==== 移行後に設定が維持される項目は、以下のみです。 * 「名前」 * 「制限時間」 これ以外の項目については、再設定が必要です。 ===== 共通カートリッジパッケージを用いたコンテンツの移行 ===== Bb9コースの「教材」に表示されている項目1つにつき、moodleでは上から順に1つのセクションが割り当てられます。 ただし「教材」のように教材を置ける場所(コンテンツエリア)が複数あるコースの場合は、Bb9の1つのコンテンツエリアがmoodleの1セクションになります。 移行する必要がないものは、あらかじめコースから削除しておくといいでしょう。 ==== Bb9からコースのエクスポート ==== - 「コメントシート」のフォルダ「教材」の最下部に移動します - 「コース管理」→「「コントロールパネル」→「パッケージとユーティリティ」→「コースのエクスポート/アーカイブ」とひらきます - 「共通カートリッジパッケージのエクスポート」をクリックします - 「COMMON CARTRIDGEのバージョン選択」で「Common Cartridge 1.1としてエクスポート」(デフォルト値)が選択されていることを確認します - 「コンテンツエリアの選択」でエクスポートするコンテンツエリアを選びます(「教材」しかない場合、すべてのコンテンツエリアをエクスポートする場合は変更する必要はありません。) - 「送信」をクリックします - エクスポート完了通知メールを受け取ったら、「コースのエクスポート/アーカイブ」のページ(2.の操作後に表示される)をひらきます - 作成したCommonCartridgeファイル(CCファイル)がリストに表示されるので、ファイル名をクリックしてダウンロードします ==== moodleコースへのインポート ==== === moodleコースの準備 === moodleコースへのインポート作業の前に、コースの準備をする必要があります。コースの準備とは、 * コースの作成 * コーステンプレートの選択 です。これらの作業が完了している場合は、ここはスキップしてインポート作業を続けてください。 == コースの作成 == - moodleにログインします - 画面右上の名前をクリックし、「プリファレンス」を選択します - 「その他」にある「コースの管理」をクリックします - 「コースを作成する」をクリックします - 「長いコース名」、「コース省略名」を入力します - 「コースカテゴリ」に適切なものを選択します - 「コースを作成する」をクリックします == コーステンプレートの選択 == コースで教員権限を持つユーザが初回アクセス時に行います。 - moodleにログインします - 「コースツリー」でBb9からのCCファイルをインポートしたいコースを選択します - 使用したいテンプレートの「このテンプレートを使用する」をクリックします - 「インポート」をクリックします === Bb9からのCCファイルのインポート === - コースの画面右上の歯車アイコンをクリックして、「リストア」を選択します - インポートするCCファイルをドラッグ&ドロップし、「リストア」をクリックします。CCファイルの容量が大きくてドラッグ&ドロップ時にエラーが出る場合は、[注1]を参照してください。 - 処理するファイルのファイルタイプ、バージョンなどの確認メッセージが表示されるので「確認」をクリックします - CCファイルについて、インポートするコース(このコース)とインポートのやり方(「バックアップコースをこのコースに結合する」)を選択し、「続ける」をクリックします - 「リストア設定」のページが表示されるので、内容を確認して「次へ」をクリックします - 「コース設定」のページが表示されるので、「コース名」と「コース省略名」のチェックを外します - さらに項目の中でインポートしないもの(「コメントシート」など)のチェックを外し、「次へ」をクリックします - 「リストア設定」と「コース設定」の確認ページが表示されるのでよければ「リストアを実行する」をクリックします - 完了メッセージが表示されたら、「続ける」をクリックして結果を確認します [注1] アップロードできるファイルの最大サイズは、コースごとに変更できます。設定方法は以下です: - 画面左上のコース省略名(「参加者」の上にあります。自動作成されたコースの場合 "2022_XX_XXXXXX" のような形)をクリックします。出ていない場合は、左上の「三」をクリックしてください - 画面右上の歯車をクリックします。「編集モードの開始」の上にあります - 「設定を編集する」をクリックします - 「ファイルおよびアップロード」をクリックして開くと「最大アップロードサイズ」を設定できます - 必要なサイズに変更してください - 「保存して表示する」をクリックします ここで設定した値は、学生がレポートなどのファイルを提出する際にも適用されます。リストアの作業が終了したら250MBに戻しておいてください。なお、Bb9からエクスポートしたCommon Cartridgeファイルが4GBを越える場合は、メディアセンターにご連絡ください。 ==== moodleでの調整 ==== 移行後のコンテンツの調整方法を、(移行前の)コンテンツの種類ごとにまとめました。 === コンテンツの場所移動、不要なブロックの削除 === - 「編集モード」を開始します - 移動したいコンテンツを目的の場所にドラッグ&ドロップします - コース右側に追加されるブロックで不要なものは、歯車アイコンをクリックし、「○○ブロックを削除する」を選んで削除します === Bb9コースのサブフォルダをmoodleのサブセクションにする === - 「編集モード」を開始します - サブセクションを作成したいセクションで「下位のセクションを追加する」をクリックします - 作成できたサブセクションの名前の右横のペンアイコンをクリックして名前を変更します - サブセクションの中に入れたいコンテンツを、その下にドラッグ&ドロップします === Bb9のファイルとURL === moodleではいずれも、「ページ」に埋め込まれたファイルや外部ページとして表示されますので、必要に応じて変更してください。 - 「編集モード」を開始します - 設定を変更するファイルやURLの「編集」をクリックして「設定を編集する」を選びます - 「アピアランス」をひらき、「表示」で適切なものを選択します - 「保存してコースに戻る」をクリックします === Bb9のテスト === テストは必ず再調整が必要です。 各問題ごとに、配点やフィードバックを必ず確認してください。 == テストの各問題の確認と再設定 == - 「編集モード」を開始します - テストのアイコンをクリックします - テストページ右上の歯車アイコンをクリックし、「小テストを編集する」をクリックします - 問題名の左側にある歯車アイコンをクリックし、「デフォルト評点」に適切な値を入力します - その他の設定を確認し、必要があれば修正します - 「変更を保存する」をクリックします - 問題の右側にある配点欄(移行後は1になっている)を4で入力した値に変更します - 4から7の操作を問題の数だけ繰り返します - 出題ごとに問題の提示順を変更したい場合は、「シャッフル」にチェックを入れます - 「最大評点」に各問題の合計点を入力し、「保存」をクリックします == テストオプションの確認と再設定 == Bb9のテストオプションの設定値のうち、moodleに正しく引き継がれるものはほとんどありませんので、再設定の必要があります。 設定するためのページは、以下のようにひらきます。 - 「編集モード」を開始します - テストのアイコンをクリックします - テストページ右上の歯車アイコンをクリックし、「設定を編集する」をクリックします テストオプションの各設定値に該当するものを、moodleの設定ページのどこで確認・再設定するのかを以下の表にまとめました。 ^Bbの設定値^移行の可否^移行結果^moodleでの調整^ |名前| ◯ | | | |説明| × | |moodleの「説明」にはテストの名前が入るため、再設定する必要があります| |利用を可能にする| △ |学生に公開状態になります|隠したい場合は「編集」をクリックして「非表示」を選びます| |複数回の実施(OFF)| × |受験回数(無制限)|「評点」の「受験可能回数」で設定します| |複数回の実施(ON)| ◯ | | | |使用する得点| △ |すべて「最高得点」|「評点」の「評定方法」で設定します| |制限時間| ◯ | | | |自動提出(ON)| ◯ |「開いている受験は自動的に送信されます」 | | |自動提出(OFF)| × |「開いている受験は自動的に送信されます」 |moodleでは「タイミング」で設定します| |表示開始日時| × | |「タイミング」で設定します| |期日| × | |「タイミング」で設定します| |結果とフィードバック| × |「受験中に採点を行い、受験後に受験結果を表示しない」設定になります|「問題の挙動」と「レビューオプション」で設定します([注2] 参照)| |テストの表示設定(どの設定でも)| △ |moodleでは「問題30問ごと」 |「レイアウト」で設定します| |質問のランダム表示| × | |moodleの「小テストの編集」で「シャッフル」をONにします| [注2] 移行直後の設定では、「問題を解くごとに正誤と得点を表示する」(自動採点対応の問題の場合)という設定になっています。 これはBb9の設定にはなかったもので、moodleのデフォルト値でもありません。 Bb9のデフォルト値(受験後に各質問の得点表示)と同じようにしたい場合は、以下のように設定します。 * 「問題の挙動」で「遅延フィードバック」を選択 * 「レビューオプション」で以下の時間帯の「受験」と「得点」にチェック * 「学生の受験直後(2分間)」 * 「学生の受験後、小テストがクローズされるまで」 * 「小テストのクローズ後 (受験可能期限が設定されており、その期限を過ぎた後)」